の刑

これは何百年も昔に本当にあった話です。
ある、ひどい殺人を繰り返した人がいました。
その人は裁判で一応死刑に決まりました。
しかし、死刑だけで許されるような犯行ではありませんでした。
それは本当に残虐で人間がするような事ではなかったそうです。
そこで、裁判官は死刑ではなく終身刑にすることにしましたがそれでは痛みは少ないので、独房の壁全てを緑色に塗ったのでした。
そして今度は囚人も緑に塗りました。
体だけでなく、髪の毛や歯、舌に至るまですべて緑に塗ったのです。
想像してみて下さい…。見るもの全て緑、自分の体も緑。
その囚人はついに頭が狂ってしまったのでした。そして無性に緑色の反対の赤色が見たくなりました。
身近にある赤いもの…。そう、血です。
囚人は自分の伸びきった爪で腕を掻き毟りました。すると、わずかな血が滲んできました。
「やっと緑以外の色を見ることができた…!」
囚人はそれが快感でたまりませんでした。
そしてもっともっと赤色が見たくなりました。
囚人は毎日自分の体を掻き続けました…。
全身を伸びた爪で力いっぱい掻きました。
血が出る快感は囚人の狂った頭をさらに狂わせました。

ついに囚人は自分の爪による出血多量で死んでしまったのです。
その死体はカラカラに乾ききっていました。
そして、看守は死体を運び出した後緑色の独房を洗い流しました。
しばらく洗っていると緑色のペンキは全て消えました。
しかし…
囚人の出した血は何回洗っても消えませんでした…。
これは本当の話です。

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